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zoom RSS 社長のログ 第142号 平成24年9月20日 波左間の海15

<<   作成日時 : 2012/09/21 10:46   >>

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7月28日にジンベエザメ(ヘルメス)が入り、マンボウランドは一挙に賑やかになり、
期待通りの安心感と感激と感謝と忙しさで過ごしている。

8月8日、新たに2匹目のジンベエザメが定置網に入り、慎重にマンボウランドに移送する。
今度のジンベエザメは前、7月28日に入ったジンベエと同じサイズのサメではあるが、
左の胸ビレが根元から欠損して、尾びれも1/3程、上の方がかけている。
2ヶ所の傷口を調べてみると欠損箇所の2ヶ所ともに完治している。
恐らく体長が2.5m前後の時にタイガーシャーク等に各ヒレを食いちぎられたのであろう。
しかし、この状態で良く完治し、しかも成長を続けているのは驚くべき生命力である。

体形を良く調べるとゼンゴの部分が左右5ヶ所傷んでいる。
この部分を治療してやろうと思い治療薬、ゲンダシンを3日に一度5ヶ所の傷口に人差し指に塗り薬を付けて、マンボウランドの一点の場所を決め、2分に1度回遊してくるのを待ち、1回1ヶ所ずつ薬を塗り、計5回で終了とする。
ジンベエは薬が気持ち良いのか避けたり、進路を変えたりしないようだ。
どうやら人間の薬でも大丈夫らしい。(去年コブダイの頼子にもゲンダシンを使った)
早く治癒すれば良いがと思う。治癒したら放流してやろうと思う。

まず名前をつけよう。私はギリシャ神話が好きだ。よって今年から最初の名前を雄のヘルメスとした。(7月28日)
2匹目は雄のヘパイトスとした。(8月8日)2匹は雄同士の為、餌の取りあいでヘパイトスがどうしても負けてしまい、餌を捕食中にヘルメスのイジメにあう。(片ヒレが無いため動作が多少緩慢だ)
仕方ないマンボウランドを2分しようと大きな網目を入れると、境目が出来て、どうやらこれでヘルメスとヘパイトスは落ち着いた。

ヘルメスは食事を取るようになってきた。一方ヘパイトスは未だショックが抜けぬらしく、食事が細い。
ある日ヘパイトスの食事を水中で与えようと、ビニールの袋(中身20cm玉)15袋を、中身の餌はオキアミ4kg・アミコマセ12kg・シイラの卵4kgを全てミンチに掛け、水面のかごに入れ、3袋ずつ持ち、私はコバンザメよろしく口元に片手を掛け、難しい中制を取り、ヘパイトスと泳ぎながら、片方の手で袋に穴を開け、口元に少しずつ餌を搾り出してやるとどうやら食べてくれている。
これを1日1回はやらねばならない。しかも1回の3袋の餌が10分掛かる。非常にしんどい。したがって全てのゲストのガイドが終了してから始める事にする。
ヘルメス達の食事作りは毎朝5時に始まる。ヘルメス達のいる間は私の役目だからだ。

ヘパイトス達に振り回され、瞬く間に1ヶ月が過ぎた。
ヘパイトスのゼンゴの傷も治癒し、いつでも放流できる状態になった。
組合の都合・定置網の船・マスコミの都合・八景島シーパラダイスの都合を総合し、放流は9月19日の13時頃と決めた。

放流当日は曇天で小雨まじりの天気であったが放流の準備を始める。
13時30分、定置網の船がマンボウランドに到着。マスコミ・その他が乗船しているダイバー船には今日のゲストが十数人・私達のダイバー船には、八景島シーパラダイス飼育係の職員3名と私と萩原だ。

まず本船を固定し、ジンベエザメ(ヘパイトス)を包む大きな網を水面下に下ろす。
飼育係が網のそばで待ち構え、我々がヘパイトスを網まで潜って誘導する。
ヘパイトスは与えた餌の効果のためか大人しく我々に従っている。
大網の中に誘導するのに一発ですんだ。網目を縫って固定、出発までたったの5分で終了。
本船はマンボウランドを出て、波左間沖4キロの付近まで、ヘパイトスを脇に抱いてゆっくりと移動していく。
2隻のダイバー船も本船に並行し放流地点まで付いていく。
行く事しばし、どうやら放流地点に到着した。本船に近付きヘパイトスを包む網目を解き、海洋へと放してやる。
ヘパイトスは放流されるのを分かっていたのか、ゆっくりと泳いでいく。
各船が近寄り別れを惜しんでいる。おい、そっちの方向は館山だぞ。なにやってんだ。
左に回れ・・・口で言っても分かんねえか、ま、いいや。本能でUターンして仲間を追いかけるだろう。
元気でなー・・・ヘパイトスは我々を尻目に400mの深みへと静かに降りて行った。

2012年9月19日 AM15:00

思えば初めてマンボウランドにジンベエザメを入れたのが平成22年の事だ。
7月25日に何の前触れもなく、突然天使が波左間の海に訪れた。
ダイバーなら誰でも一度は観察したいジンベエザメだ。
私の50年以上の長いダイバー人生でこれ程まで感激と感謝の毎日が3~4ヶ月も続く事はなかった。
私の設計・設置をした巨大なマンボウランドで優美にその姿を現し、ダイバーもグラスボートの見学者も威風堂々と泳ぐ姿をみて喜んでくれている。
しかも平成23年も平成24年も毎年決まった時期に天使が波左間の海に2人ずつ訪れてくれる。
非常に有難い事だ。今年も精一杯多くの見学者のため、頑張ろうと思う。


2010年(平成22年)
飼育開始月日 7月25日 5.5m 雌
名前 サツキ
八景島シーパラダイスに移送 飼育中

飼育開始月日 8月10日 4.5m 雄
名前 ゴンタ
八景島シーパラダイスに移送 飼育中

2011年
飼育開始月日 7月27日 3.5m 雄
名前 チャド
2012年1月12日 東京湾館山沖から放流(標識なし)

飼育開始月日 7月31日 4.5m 雄
名前 トロイ
2011年12月5日 東京湾館山沖から放流(標識あり)
放流90日後、グァム島東580kmの海上でトロイに取り付けた発信装置がトロイの魚体から分離し、海上で電波を発信し続け、沖縄の美ら海水族館の職員が回収に向かった。
館山沖から直線距離で約2,800kmトロイは移動して途中仲間と合流した。

2012年
飼育開始月日 7月28日 3.5m 雄
名前 ヘルメス
現在、マンボウランドで飼育中

飼育開始月日 8月8日 3.5m 雄
名前 ヘパイトス
2012年9月19日、東京湾館山沖から放流(標識なし)
左胸ビレ根元から欠損、尾ビレ上部1/3なし。
左右のゼンゴの治療完治後放流

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